前田尚一法律事務所について

札幌市の弁護士 前田尚一平成5年、独立開業しました。

DSC_2911弁護士になった当初は、「迅速妥当な事件処理」などと、まるで裁判所の建前スローガンのような信条を挙げていましたが、イソ弁時代に、上記のような体験をし、自分の事務所を開設して様々な事件に対応していると「迅速妥当な事件処理」スローガンだけでは解決できないということを実感しました。

独立初期に担当したのが「葬儀場建設反対事件」でした。
札幌の円山地域に葬儀場ができるという計画がありました。しかし、地域住民にとっては自分の住んでいる地域に葬儀場ができるのは許せないということで反対運動になりました。

この葬儀場の建設予定地は私の家の近くでした。
当初は「もめてるなー」ぐらいに思っていました。
近くを通ると、色んな人が立ちはだかって、ブルドーザーが入れないようにしていて、異様な雰囲気になっていました。

この問題が起きて、1年後ぐらいに私の所に住民代表の方が私の事務所に来られて解決を依頼されました。社会的に見れば「どうしてあんなに騒いでるんだ」と住民のわがままとして捉えられてしまいました。しかし、話を聞いていると、市有地を貸して葬儀場を立てさせるということでしたが、適切な手続きが踏まれてないなどの問題が明らかになってきました。しかも、色々な人の利害がからんでることも分かってきました。近くに住んでいる人間として見えていた事件の見え方と実際に当事者としてみた事件の見え方が大きく異なっていることが分かりました。

知恵を絞って色々な方法を考えたことで、見えない部分を動かしている要因を1つ潰していったら、葬儀場の建設中止という方向に流れが変わっていったのです。それまでは住民運動に対してマイナスに動いていた市、警察、マスコミが一気に逆転し、建設中止の方向に力が働いていったのです。

市と業者側がきちんと果たすべき手続きを十分に行っていないことが報道によって明らかになり、住民側に追い風が判決に向けて吹いていきました。

そして、通常であれば、単なる住民運動で終わってしまう、勝てる見込みのないこの紛争に最終的には建設中止という勝利を手にすることができたのです。

この事件を通じて分かったことは、法律にどのように書いてあるかという杓子定規の解釈ではなく、それぞれの立場で、それぞれの思惑があり、それをしっかりと理解することで初めて表面的な解決ではなく、真の解決への道が拓かれるということです。

DSC_2819多くの方は裁判になることを嫌います。
上手く行くか分からない、費用がかかる、敷居が高い、弁護士は特別な人種というような様々な理由があって、弁護士に相談することさえもためらわれるようです。

しかし、その後も表面的な解決ではなく、真の解決を目指して数多くの事件を担当してきました。その中で分かったことがありました。

それは「法律が見方してくれる」ケースが多々あるということです。

 

本来であれば、もっと法律によって守られていたものを相手の言いなりになってしまったがために得られる利益を失ってる人、自分に非があることを認めようとしないために、不当な扱いを受けたり、言われたりしてしまう人。

そのようなこじれにこじれてしまって、自分自身ではもう手に負えなくなっているのにもかかわらず、自分の手で解決しようとしてどんどん、泥沼にはまっていっている人ケースを数多く見てきました。

法律は弱い者の味方をするのではありません。
法律は法律が味方してくれるということを知ってる人の見方をするのです。

そう、確信するようになりました。
私は多くの人が知らない「どうしたら法律を味方につけられるのか」ということをできるだけ多くの人にこれから伝え、できるだけ多くの人の利益を守っていきたいと考えています。